童話屋とは

ごあいさつ

編集者 田中和雄

編集者・童話屋創業者
田中和雄

四十のころ、ぼくは童話屋という子どもの本屋を始めました。
子どもの本は、子どもが人生の初めに出会う本ですから、いい本でなければいけません。ですから、いい本ばかりを集めました。

いい本とはどういう本でしょう。

詩人の茨木のり子さんは
「いい詩には、ひとの心を解き放ってくれる力があります」といいます。
いい詩をいい絵本にすると、子どもの本ぜんぶになります。

谷川俊太郎さんの「ぼくのゆめ」では、おおきくなったらなにになりたい、と聞かれて「いいひとになりたい」と答えます。ふつう、サッカー選手とか大統領とかなのに、なんと可愛げのない子どもでしょう。
でもいいひとになりたい、が谷川さんの大正解でした。

店を始めたとき、谷川さんが遊びに来ました。気をつけの姿勢で「ぼく谷川俊太郎です」と言いました。
にこにこ笑って、いいお顔です。
それから50年たった今も、谷川さんは変わりません。
子どもにも敬語で話します。
まさに「いいひと」です。

それからぼくは、子どもの本の編集者になって、
絵本は「葉っぱのフレディ」
子どもの詩集では「のはらうた」
詩集では「ポケット詩集」を世に送り、いずれもベストセラーになりました。

童話屋の代表作品

『葉っぱのフレディ ーいのちの旅ー』

1998年に登場して以来、ミリオンセラーとなっていまも愛される哲学絵本。
春に生まれて、夏に育ち、秋には紅葉して、冬に散ってゆく一枚の葉っぱは、
再び根から吸い上げられ、翌年の春には再び葉っぱになって生まれかわります。
あらゆるいのちは生態系のなかで循環し、生と死を繰り返す…。
その摂理をやさしく、美しく、語りかけます。

『ポケット詩集』

宮沢賢治「雨ニモマケズ」に始まり、茨木のり子「自分の感受性くらい」で終わる『ポケット詩集』。
第1巻には27人の詩人の代表作が、手のひらサイズの一冊につどいました。
谷川俊太郎、まど・みちお、石垣りん、吉野弘など、現代詩人の名詩もたくさん読めます。
『ポケット詩集』シリーズは全三巻。累計33万冊を超えて好評です。

『のはらうた』

自分以外の誰かの気持ちになって詩(うた)をうたおう…ということで生まれた『のはらうた』。
誕生は今から三十年ほど前のこと。
詩人のくどうなおこさんが、野原のかまきりや風や切り株、めだかやうさぎさんになりきってつくりました。
国語の教科書にも載って広がり、『版画のはらうた』や『えいご・のはらうた』もできました。
いまやシリーズ累計100万冊を超す、人気詩集です。

その他、おおまかに以下のラインナップをそろえています。

  • 安野光雅の絵本(「美しい数学」シリーズほか)
  • アメリカのシャーロット・ゾロトウ作品をはじめ、国内外作家の絵本
  • 文庫サイズハードカバーの詞華集「詩文庫」
  • 小さな学問の書シリーズ(「日本国憲法」「漢文を学ぶ」ほか)

会社案内

  • 会社名
  • 株式会社 童話屋
  • 設立
  • 1976年
  • 代表者
  • 金丸 千花
  • 業務内容
  • 児童書・詩集および関連書籍の出版
  • 所在地
  • 〒020-0871  岩手県盛岡市中ノ橋通 2-10-1-703
  • TEL
  • 019-613-5035
  • FAX
  • 019-613-5034
  • e-mail
  • info@dowa-ya.co.jp

会社経歴書

沿革(創業者・元代表 田中和雄)

  • 1977年10月
  • 東京・渋谷に「童話屋書店」を開店(~1998年10月)
  • 1978年7月
  • 子ども図書館部創設(~2009年9月)
    株式会社イトーヨーカ堂の委託により、全国各地イトーヨーカドー内、延べ16店舗の子ども図書館の企画・運営業務を行う(利用者延べ2000万人、貸出冊数1000万冊)
  • 1980年3月
  • 出版部創設。「魔法使いのABC」(安野光雅作)刊行。以降、同氏著作を多数刊行
1977年童話屋開店時間版

1977年童話屋開店時の看板

P047K002

P047K003

P047K011

数刊行

  • 1984年5月
  • 「のはらうたⅠ」(くどうなおこ詩)刊行。以降ロングセラーシリーズに
  • 1991年3月
  • 米国の絵本作家、シャーロット・ゾロトウの著作を刊行開始
  • 1994年8月
  • 「おんなのことば」(茨木のり子詩)刊行
  • 1998年10月
  • 翻訳絵本「葉っぱのフレディ」刊行。現在120万部のベストセラー
  • 同年11月
  • 詞華集「ポケット詩集」(田中和雄編)刊行
  • 2001年2月
  • 小さな学問の書「日本国憲法」「あたらしい憲法のはなし」刊行
  • 2003年2月~
  • 「はるかな国からやってきた」「すてきなひとりぼっち」「ぼくはぼく」(谷川俊太郎詩)
    「女がひとり頬杖をついて」「わたくしたちの成就」(茨木のり子詩)
    「二人が睦まじくいるためには」(吉野弘詩)刊行
  • 2013年1月~
  • 各地小学校で「詩の授業」を行う
  • 2016年6・9月
  • 「折々のうた 春夏秋冬」全4巻(大岡信著)刊行
  • 2017年5月
  • 「ポケットのはらうた」(くどうなおこ詩)刊行
  • 2017年7月
  • 「自分におどろく」(たなかかずお文、あべ弘士絵)刊行
  • 2018年6月
  • 「こどもあそびうた」(谷川俊太郎詩)刊行
  • 2019年
  • 1月「まど・みちお詩集 ぞうさん」、7月「こども詩集 わくわく」刊行
  • 2020年
  • 5月「えほん なぞなぞうた」、12月「サトウハチロー詩集」 ほか刊行
  • 2021年
  • 3月「オサム」(谷川俊太郎文、あべ弘士絵)、8月「石垣りん詩集 表札」 

ほか刊行

  • 2022年
  • 3月「我と来て遊べや親のない雀 小林一茶句集」、10月「ポケット詩集Ⅳ」刊行
    刊行点数229点(2023.2現在)、うち現行タイトル105点

社員採用について

現在、新規の採用の予定はございません。 採用がある場合は、ホームページ等でお知らせいたします