2024.12.29

『のはらうた絵本』制作こぼれ話

工藤直子さんの詩「のはらうた」シリーズが生まれて40年の節目に、あべ弘士さんの絵による『のはらうた絵本』を世に出せたこと、童話屋のスタッフとして本当にうれしく思っています。

編集長の田中和雄に、40年の記念をあべ弘士さんに依頼した理由を聞いたところ、「だって、日本中を見渡しても、あべさんしか、いないでしょ」。確かにそのとおりですね、と私もうなずきました。

私は田中の補助役として、原稿のチェックや印刷所との受け渡しなどを担当しました。印刷前の最後のゲラ刷り(印刷されたときの色の具合などをチェックするために、印刷所から出してもらうプリントのこと)を旭川のあべさんにお送りし、「うん、いい作品になったよ」とお電話いただいたときは、ヤッター!と思いました。

作者の工藤直子さんも大変喜んでらっしゃること、田中を通じて頂戴したコメントからも、とってもよく伝わってきます。

ブックデザインの谷越のりあきさんにも素敵な仕事をしていただき、あべさん・谷越さんの連携プレーの素晴らしさを感じました。

12月初旬の刊行以来、さまざまな書店へ行って『のはらうた絵本』が並んでいるかをチェックするのが日課になっています。まだ仕入れていただいていない書店様、ぜひ!『のはらうた絵本』注文をお待ちしております(笑)

ところで、童話屋ではかつて、いけずみひろこさんの絵による『絵本のはらうた』という作品も出しました(残念ながら品切れ中)。今回のあべ弘士さんの絵による本は『のはらうた絵本』です。タイトルを微妙に変えたのは、同じタイトルの本が2冊あると混乱するから…ではなく、編集長・田中の「絵本のはらうたは単純な感じがするなあ。のはらうた絵本にしよう」という鶴の一声で決まったのです。

「のはらうた」は誕生から41年目に突入しますが、これからも長く愛されることは間違いありません。『のはらうた絵本』を含む「のはらうた」シリーズ、童話屋の宝物として、これからも大切にしていきます。

2024年12月29日 童話屋スタッフK