はるかな国からやってきた
谷川俊太郎 詩
谷川俊太郎は、日本の詩人というより世界の詩人。
この現代詩壇において、たいへん稀有な存在です。絵本の翻訳業においても、レオ・レオニの「スイミー」や「フレデリック」などの名訳があります。スヌーピーやマザーグースも、谷川訳で日本人の宝物になりました。谷川さんのアンソロジーは、編者の長年の夢でした。80冊2千編の詩を何回も読んで、編集に5年もかかりました。アンソロジーのテーマ(コンセプト)は氏の「十代のノートから」にありました。十代で悟った「全ての生は幸福である」がそれです。およそいのちというものは、幸せに生まれ、幸せに生き、やがて幸せに還る、ということがこの宇宙の摂理とするならば、谷川俊太郎さんの詩業はまさにこの摂理を具現したものです。谷川さんはこのアンソロジーを喜んでくださり、「これから僕は自己紹介のときは『はるかな国からやってきた谷川俊太郎です』といいます。」とおっしゃいました。
谷川さん珠玉中の珠玉を選んだ詞華集。地球のあらゆるいのちを幸せにしてくれるにちがいありません。
目次
傲慢ナル略歴/かなしみ/地球があんまり荒れる日には/はる/二十億光年の孤独/今日 雲/地球へのピクニック/知られぬ者/心について/沈黙/丁度その時/冬に/くり返す 目に見えぬ詩集/今年/月からの風景/今日/祝婚/Wedding day/鳥羽 1/旅 1 おべんとうの歌/見る/父の唄/小さなスフィンクス/ワクワク/生きる/かっぱ かえる/泣けばいい/わるくちうた/ぼく/なくぞ/おおきくなる/いなくなる/しあわせ 芝生/ほほえみ/空に小鳥がいなくなった日/なんにもない/みみをすます/やわらかいいのち 魂のいちばんおいしいところ/成人の日に/三つのイメージ/明日/アンパン/地球の客/夕焼け/●(巨きなピリオド)/帰郷
- A6・192頁
- 定価(本体 1,500円+税)
- ISBN978-4-88747-033-0